代表者挨拶
上記写真の私は、知る人ぞ知る高級コーヒー、コピ・ルアックのコーヒー農園に行かせて頂いた時のものです。ジャコウネコという動物のフンから採られる未消化のコーヒーのことです。抵抗のある方もおられると思いますが(笑)私はめちゃくちゃ美味しかったです!
それでは、まずは法人名についてご紹介させて頂きたいのですが、i-crosso は【inter】【cross】【over】を組み合わせた造語です。
意味は、【inter】つながり【cross】交わり【over】乗り越えるといったイメージで、『出会いや繋がりから気付きを生んで過去の自分を乗り越えていってほしい』という想いを込めて名付けました。
ですが、今は上記に加えて大事にしたいなと思っていることが二つあります。
一つ目は「自分を大事にすること」です。これは、私たちが支援を提供する障がいやご病気をお持ちの方々だけでなく、私たち支援者やそのご家族を含むすべての人にそう向けて思っています。
支援者や利用者といった立場に関わらず、自分を犠牲にしてしまったり、相手に求めすぎてしまったりといったことはよくあると思います。そういったときに我慢をしたり無理をしたりすると必ずどこかで歪みがおきます。
i-crosso はみんなが「自分を大事にできる」「一人ひとりの人生を大事にできる」、そんな場所でありたいなと思っています。
でも、「自分を大事にする」「一人ひとりの人生を大事にできる」ということはなかなか難しいです。そのためにどういった行動をしたらいいのかが分からないということもよくあると思います。障がいや病気をお持ちの方々やご家族からすると、そんな風に生きていくのはとても大きな壁や崖のように感じてしまうこともあるかもしれません。
そこで二つ目の「行動にうつすこと」です。
私自身は、人生の多くを福祉の学びに費やしてきたわけではありません。むしろ福祉以外のことに携わってきたことの方が多く、ようやく福祉事業所の管理者の要件を満たしたなというぐらいです。ですが、福祉以外にも携わってきた一つひとつの経験が、今の障害福祉の仕事を始めてから繋がっていくことを体感しました。
例えば一度大学を中退し家に閉じこもっていた過去はピア的な支援に、総務部で働いていた時の経験は福祉施設の運営事務に、卓球の経験は障害者スポーツ指導員の仕事に、一人暮らしの経験は自立訓練の一人暮らし支援のプログラム、etc…です。
特に、私は大学を一度中退し別の大学に入学したことで、自分にとってはとても大切な友人に出会うことが出来ました。中退していなかったらその友人に出会うこともなかったかもしれません。また中退後に入学した大学につなげてくれたのは、高校時代にお世話になっていた別の高校の先輩でした。何がどう繋がるかは予測できないですね。運もとても良かったと思っています。
私はスティーブ・ジョブズのスピーチの一部で“Connecting the dots”という言葉が大好きです。知ったのは恥ずかしながら最近ですが。。点と点はいつ繋がるか予測できませんが、あとで振り返って点のつながりに気付くという言葉です。まさにこの言葉を身をもって体感しました(i-crosso の名前の由来にもなんとなく似てるような気も?(笑))。
今、出来る行動は限られているかもしれませんが、その行動の点はいつかどこかでつながると信じて、またその点と点を結ぶことができるのは最後は自分ではないでしょうか。
ICF(国際生活機能分類)の考え方においても個人因子、環境因子がありますが、そういったものが複雑に影響しあって行動にうつしにくいこともあると思います。そんなとき、i-crosso が勇気づけの場になれば、こんなに嬉しいことはありません。
一般社団法人i-crosso
代表理事 松岡 努